まえがき
こんにちは!はるかぜ音楽院でエクリチュール(和声法・対位法・フーガ)の指導を担当している赤松と申します。私は、日々音楽に携わり、創作、作曲をする者の1人として、エクリチュールについて、そしてそれを学ぶ意味を、常に考え続けてきました。
さて、このページをご覧になっている皆さまは、上記の分野、特に『和声法』について、ご興味を持ってくださっていると思います✨そして、それらには煩雑な規則が多く、習得には大変な努力が必要であることも、ご存知のことと思います。習得が難しい大きな理由の一つに、それらの規則を遵守せずとも、実際には音楽は紡がれつづけており、そして美しくあり続けている、という現実があるからではないでしょうか。
そもそも、『和声』とは、『エクリチュール』とは、一体何なのでしょう?
約やかに申し上げると、『和声』とは、“和音”を基礎とした音組織、音塊であり、『和声法』とは、ある和音と、後続する和音との“連結の方法”です。 そして、『エクリチュール(フランス語: écriture)』とは、音楽書式のことを指します。書き物、文書における体裁が数あるように、音楽作品も書くという行為に際して、様々な書式、つまり、『エクリチュール(音楽書式)』が存在します。和声法や対位法は、そのエクリチュールの一環なのです。
もちろんエクリチュールは、はじめから確固たる姿でこの世に存在していたわけではありません(我々人間の潜在意識には、そのような情動が元々刻印されているのかもしれませんが…)。それらは、作曲家たちが、音楽作品を創作する過程で生み出してきました。細かな差異を加味するならば、エクリチュールは、本質的には作曲家の数だけ存在するのです。
エクリチュールの学びは、長い年月を経て作曲家たちによって切り開かれた道、世界の存在を知ることから始まります。そして、そのスタイルで書けるように鍛錬し、それを自ら弾く。つまりエクリチュールを学ぶという行為は、作曲家たちの“足跡”を辿ることに他なりません。そしてその体験は、作曲家たち、他者の見る世界を、自分の内と一体化させようとするかのようです。
学ぶ過程で、様々な作曲家の様々な表情、貫かれる信念、そして時には、時代背景や思想をも垣間見るでしょう。それは、今日の私たちの立つ場所から眺めると、色褪せて見えることもあるかもしれません。しかし、作曲家たちが、この世界に、人間性にそのような切り口をもたらし、切り開き続けてくれているからこそ、私たちのこの感情は、今このような形で、ここに存在しているのです。
おそらく、このクラスの受講を考えてくださっている皆さまは、エクリチュールを、自身の創作活動や演奏活動へ還元することを考えていらっしゃると思います。エクリチュールの学びは、そのような体験を通して、あなたの好きな音楽や、あなたらしさの純度をより高めてくれるような、そんな道しるべで、あなたの大きな力となってくれるでしょう。
もちろんオンラインも⚡️
ぜひ体験レッスンへいらしてください❣
お聞かせください💭
どのようなことに、エクリチュールの学びを活かしたいか、詳らかにお伺いできますと幸いです❣ そのご動機により、実習のための書籍や作品等をお選びし、どのような段取りで進めてゆくかをご提案いたします✨️
作曲をされている方(もちろんDTM💻️もOKです!)でしたら、
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- 漠然とクラシック音楽に苦手意識があり、払拭したい
- 以前からエクリチュールに興味があり、書籍を買い独学してみたが、雲を掴むような感覚だった
- ポピュラー音楽理論をある程度習得済だが、和声法や対位法といったクラシックの書式もきちんと会得し、自作品に活かしたい
- 美しいフランス和声(シャラン、デュクロ、シャピュイ、フォーシェ、はたまた矢代秋雄、尾高惇忠などなど)を知りたい、取り入れたい
演奏をされている方でしたら、
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- 暗譜が苦手で、エクリチュールの学びから譜読み能力を鍛えたい
- 数字付き低音、通奏低音について知りたい、弾けるようになりたい
- 和声法を学んだことがあるが、もっと実際の曲のようなスタイルまで進み、ピアノ演奏へ活きる感覚を知りたい
音大の受験や試験に和声の筆記や和声聴音が必要!という方でしたら、
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- 作曲科の受験に備えて、過去問のスタイルを加味しつつ、芸大和声を3巻まで習得したい
- 受験課題に副科和声があり、学ばなければならない
- 3声体や4声体、またはポリフォニックなスタイルの聴音課題が苦手で、できるようになりたい
などなど!お伺いできますと幸いです💕ベストなスケジュールを一緒に相談しましょう!当音楽院の雰囲気を気に入っていただけると嬉しいです💖
一緒に進めてゆきましょう💕
エクリチュールレッスンの流れ
大まかな流れはこんな感じです💭
それぞれの詳しい説明は、➕️ボタンよりタップしてご覧ください!
課題の実施
五線紙を用意していただき、前回レッスン時に講師が提示した課題を実施します✏️
講師による添削
講師の実施例や既存の音楽と照らし合わせながら、ひとつひとつ順を追って添削いたします💬
弾きます🎹
まず講師が何度か課題を弾きます。そして、皆さまも一緒にゆっくり弾いてみましょう!
進めましょう💕
次回レッスンへ向けて、課題をお出しします。新規の項目があれば、その解説もいたします!
✒️ 課題を実施してみましょう
五線紙を用意していただき、前回レッスン時に講師が提示した課題を実施してみましょう!DAWの打ち込みや、浄書アプリなどでなく、五線紙に大譜表で書き込みましょう✏️
書き、書かれたものを読み、そして弾く…という一連のフローが、音楽に対する感性を何よりも育む体験だと思います。
✅️ 講師が課題を添削します
実施してきてくださった課題を、ピアノの前で拝見し、添削いたします👀
問題のある箇所(例えば完全音程の連続など)があれば書き込ませていただき、それがなぜこのエクリチュールで問題となるのか、講師の実施例や、既存の音楽と照らし合わせながら、ひとつひとつ順を追ってお話しいたします。
オンラインレッスンの場合💻️
実施された課題を、下記の方法などで画像ファイル(五線紙の全体と、書き込んだ細部が見える解像度)にしていただき、講師にお送りください📩
- お手持ちのスマートフォン📱を用いて、カメラやCamScanner等のアプリで撮影する
- プリンター🖨のスキャン機能等を使って、画像ファイルして保存する
お送りいただくタイミングは、レッスン前でもレッスン時でも、どちらでもOKです!いただいた画像を画面共有で表示しながら、リアルタイムでそこに添削を行ってゆきます。
レッスン後に、添削後の画像ファイルもお送りいたしますので、ご参考にしていただけると幸いです。
🎹 講師がピアノで弾きます
実施してきてくださった課題と講師の実施例を、ピアノで何度か演奏いたします🎹オンラインレッスンであれば、電子ピアノ(Roland RD)で通話中にリアルタイムで弾きます。書き記したものがどのような音楽になっているか、一緒に聴いてみましょう✨️
また、「こういう風な旋法にすることも面白いよね」「ラヴェルならこうするかもね」「実はJ.S.バッハにもこういう音使いがあってね…」などなど、講師が弾きながら思いついたことをお話したりします🪼
🎵 一緒に弾いてみましょう
初見視奏は苦手…💦という方も、実施された課題を、当音楽院のグランドピアノで弾きましょう!オンラインレッスンであれば、お手元のピアノやキーボード(詳細は後述しております)で弾いてみましょう!もちろん、少しずつゆっくりで大丈夫ですよ✨️(かくいう私は、作曲科受験時、初見視奏はすごく苦手でした…)
しかし、エクリチュールの学びの真髄は、書いたものを自ら鍵盤楽器で演奏することこそにあると私は思っております。エクリチュールは、弾けば弾くほど伸びる、といっても過言ではありません。ぜひ一緒に弾きましょう💕
💮 この流れで進めてみましょう
次回レッスンへ向けて、無理のないペースで課題をご提示いたします🗒️その際に、新規の項目があれば、その解説もいたします!
課題を進めるコツは、実施している最中には鍵盤を触らず、頭の中で和音を想像しながら、まず最後まで書ききってみてください。その後、完成した課題を鍵盤で弾いてみて、実施中に想像していたものとどのくらいの差異があるのか、照らし合わせてみましょう。この繰り返しが耳を育てます👂️
オンラインレッスン
添削の様子✒️
添削はこのような感じで、リアルタイムに行います!
音度記号、数字付き低音ともに対応いたします
重要な禁則は、その理由を都度説明いたします
必要に応じて、講師がベストだと判断した実施を書き込みます
4声体ではOKとされているが、2声/3声の厳格対位法では禁止されている並達進行なども、解説いたします
いつでもなんでも質問してくださいね✨️
通奏低音法
数字付き低音
一緒に弾いてみましょう!
数字付き低音にも多様なスタイルが存在しますが、一番オーソドックスに使用されているフランス式数字から、バロック初期のスタイル、特定の作曲家のスタイルまで、ご要望に応じて解説いたします。通奏低音法の学習と演奏は、他の何よりも耳を、音楽性を育てるように思います。
4声体の真骨頂へ
フランス和声も!
こちらはシャピュイのソプラノ課題で、講師が実施したものです✨️
多種多様な、美しい課題を取り揃えております!dur/moll のみならず、旋法和声などもございます。ご興味があればぜひご相談ください!
ご用意していただくこと💼
事前にご購入いただく書籍や、オンラインレッスン時にご用意いただく機材につきまして
事前にご購入していただく実習のための書籍など📗
エクリチュールの学びをどのようなことに活かしたいか、そのご動機にもよるのですが、主に下記の書籍(いわゆる芸大和声)を用いて学習を進めてゆきます。
上記書籍に習熟していらっしゃる方、またはそれらで和声法を修められている方には、講師の方で習熟度やご希望に応じて課題(主にフランス和声)を準備いたします。また、下記書籍での実習もお薦めしておりますので、ご興味がありましたらご相談ください✨️
オンラインレッスンに際してご準備していただくこと🌐
講師が画面共有する画像や五線紙🎼が、無理なく見渡せる大きさのディスプレイを備えたタブレット📱やノートパソコン💻等をご用意ください。そしてその端末に、通話に必要なマイク🎙️とスピーカー🔊が備わっているか、ご確認いただけますと幸いです。
また、当音楽院では、エクリチュールレッスンの際に、ピアノでの視奏を最重要視しています。オンラインレッスンを受けていただく際には、お手数をおかけいたしますが、ピアノ🎹のすぐ側にパソコン💻を置き、そこで通話していただくか、お手元にキーボード🎹をご用意していただきますよう、よろしくお願いいたします。
アコースティックピアノの音色を備えた61鍵以上のキーボードやシンセサイザーが望ましいですが、もしすでにMIDIキーボード等をお持ちなら、そちらを使っていただいても大丈夫だと思います✨️ご不明点がございましたら、お気軽にご連絡ください📧
レッスン料金につきまして💰️
当音楽院にお越しいただいてのレッスン、オンラインレッスンともに価格は同じです
当音楽院のエクリチュールのレッスン時間は、おおよそ1時間半から2時間になりますので、ブーストコースのみのご提供となっております。
2時間を超えるレッスン(和声とフーガを一度のレッスンで進めてゆく等)も、同じ価格で行っておりますので、マイペースにゆっくり/目標を決めてじっくり確実に、お好みのスケジュールで学ぶことができると思います✨
90~120分/月2回から
月2回:¥10,000~
月3回:¥14,000~
月4回:¥18,000~
(単発レッスン:¥8,000~)
マッハで頑張りたい・習得したい方向けのコースです。また、音高・音大、音楽科のある学校などの受験対策をご希望の方はこちらになります。
あとがき
ここまで読み進めていただいて、本当にありがとうございます😢💕
非常に表現が難しいのですが、エクリチュールの学びが、創作活動や演奏活動に具体的に生きる瞬間というのは、やはりそれによって養われた細やかなバランス感覚、洞察力、視野の広さ(とでもいうのでしょうか)が、自らの音楽体験を様々な試練にかけ、それが最終的に何事かを判断する時なのだと思います。
例えば、ソプラノ(旋律)やバスが、どのような力を持っており、そしてそれらはどのような内声のはたらきでそう聴こえているのか、そしていずれかが変化した時に、どう相互に作用し、どのような音楽体験をもたらすのか…
そのような連鎖が導くものは、やはり自分らしさへの気づきなのだと思います。
仮に、特定の作曲家が大好きで、そのスタイルに限りなく習熟したとしても、本当にその作曲家のようには、書くことはできないのです。そのとき私は、人は皆違う(“ルーツ”を持つ)人間なのだと、本当の意味で実感しました。そして、それは誰にも奪われない、自分だけに、あなただけにしかない資質なのです。